3級商業簿記 2.6.1 期中取引 商品売買の取引(記帳・仕訳)

本日は、商品売買の取引の記帳説明、仕訳について執筆していきます。

 

商品売買取引の記帳

商品売買取引の記帳は分記法・三分法・売上原価対立法などがある。

ここでは、分記法・3分法の記帳について学んでいこう。

 

分記法

売価を売上原価と利益額に分けて記帳する方法。

使用する勘定は下記のとおりである。

・商品を仕入れたとき:商品勘定(資産の勘定)

・商品を売り上げたとき:商品勘定(資産の勘定)と商品売買益(収益の勘定)

を使用する。

なお、商品勘定は売上原価、商品売買益は利益を表す。  

また、売上原価が売価を上回る場合は、損失を表す商品売買損(費用の勘定)を使用する。 

 

分記法の長所と短所

長所

・売上原価と利益(損失)額の内訳が一目でわかる。
(商品勘定の減少額がそのまま売上原価となる)

 

短所

商品の売上の都度、仕入値と利益(損失)に分けて記帳するため手間がかかってしまう。

 

3分法

仕入勘定(費用の勘定)、売上勘定(収益の勘定)、繰越商品(資産の勘定)の3つの勘定を使用し、記帳する方法。

使用する勘定は下記のとおりである。

・商品を仕入れたとき:仕入勘定(費用の勘定)

・商品を売り上げたとき:売上勘定(収益の勘定)

・期首商品有高と期末商品有高:繰越商品(資産の勘定)

を使用する。

 

3分法の長所と短所

長所

・仕入と売上の記帳を分担することができる。

・商品に関する総勘定元帳と補助簿を照合できる。

 

短所

・仕入勘定の金額≠売上原価のため、決算になるまで売上原価がわからないこと。

・売上原価を求めるために期首商品の繰り入れ、期末商品の繰り越しを行う必要がある。

 

3分法で記帳した時の売上原価=期首商品有高+当期仕入額-期末商品有高

※決算整理は決算にて執筆する。

 

商品売買取引の記帳に関する仕訳

仕訳例で記帳を見ていこう。

 

商品を仕入れたとき

 例 商品¥500,000を仕入れ、代金は掛けとした。

分記法

(借方)商品 500,000

   (資産の増加)

  (貸方)買掛金 500,000

     (負債の増加)

 

3分法

(借方)仕入 500,000   

   (費用の増加) 

  (貸方)買掛金 500,000

     (負債の増加)

 

商品を売り渡したとき

例 商品¥700,000(仕入値:¥500,000)で売り渡し、代金は掛けとした。

 

分記法

(借方) 売掛金 700,000      

    (資産の増加) 

   (貸方)商品 500,000

                    (資産の減少)   

                          商品売買益   200,000

      (収益の発生)  

 

3分法

(借方) 売掛金 700,000      

       (資産の増加)

   (貸方)売上     700,000

      (収益の発生)

 

以上、商品売買の取引に関する記帳・仕訳について取り上げました。

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