2級工業簿記 2.5.8 個別原価計算 作業くず

本日は、作業くずについて執筆していきます。

 

作業くずとは

作業くず

材料を加工する際に生じる切れ端などをいう。

作業くずのイメージ

イメージのように、材料のうちどうしても余ってしまう部分を「作業くず」と呼ぶ

 

作業くず発生時の記帳

作業くず発生時の記帳は2通りある。

作業くず相当額を、製造指図書の製造原価より差し引いて処理する方法。

この場合、下記の処理を行う。

この方式の場合、製造指図書ごとに作業くずを計上する。

そのため、ほかの製造指図書の製造原価に影響しない。

作業くず計上のイメージ

上記の図のように、ほかの製品には作業くず評価額の影響はない。

 

例 赤塚工業株式会社は製造指図書#1の材料を加工する際、作業くずが発生した。
作業くずの見積売却額は¥30,000である。

(借方)作業くず 30,000

   (貸方)仕掛品 30,000

 

作業くず相当額を、部門費より差し引いて処理する方法。

この場合、下記の処理を行う。

※○○には、部門名が入る

この方式は、部門ごとに作業くずの発生源を把握することができる場合に用いられる。

部門費が変動するため、全ての製品の原価に影響を与える。

作業くず考慮前後の製造原価のイメージ

ただし・・・

① 部門費の割合を100とし、作業くずの割合を10とする。

② 部門費は製造指図書#1~#3にそれぞれ1:1:1で配賦

上記の図のように、全体の製造原価に影響を与える。

 

例 赤塚工業株式会社は切削部門にて材料を加工する際、作業くずが発生した。
作業くずの見積売却額は¥30,000である。

(借方)作業くず 30,000

  (貸方)切削部門費 30,000

 

作業くずの例外処理

作業くずの価格が少額の場合は、製造原価より差し引かず、雑益として処理することができる。

例 今村工業株式会社は製造指図書#2の材料を加工する際、作業くずが発生した。
作業くずの売却金額¥1,000は現金で受け取り、雑収益とした。

(借方)現金 1,000

   (貸方)雑益 1,000

雑収益は、雑益として処理する。

 

以上、個別原価計算における作業くずの処理について取り上げました。

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