本日は、組別総合原価計算の説明・仕訳について執筆していきます。
組別総合原価計算とは
組別総合原価計算
同一工程で、異なる2種類以上の製品を製造する場合に行う原価計算をいう。
下記のイラストを見てみよう。
上記ジュースの製造工程を例に見ると、同一工程で2種類の製品を製造していることがわかる。
組別総合原価計算での原価の種類
原価の種類は、組直接費と組間接費の2つに分けることができる。
組直接費
特定の組の製品製造のために発生する費用をいう。
組間接費
複数の組で共通に発生する費用をいう。
先程のジュースを例に、組直接費と組間接費を取り上げる。
組直接費・・・
りんごジュースの原料
オレンジジュースの原料
組間接費・・・
ジュースを詰める容器
作業員の賃金
工場の光熱費・・・など
組別総合原価計算に関する仕訳
組直接費計上時の仕訳
組直接費を製造原価として計上する場合は、〇〇組製造勘定を使用し、処理する。
※〇〇には組の名前が入る。
例題をもとに仕訳を見ていこう。
例:大阪産業株式会社は直接材料費使用高を製造原価として賦課した。
なお、使用高は下記のとおりである。
A組¥1,000,000、B組¥2,000,000
(借方)A組製造 1,000,000
B組製造 2,000,000
(貸方)材料 3,000,000
組間接費計上・配賦時の仕訳
組間接費計上・配賦時は組間接費勘定を使用し、処理する。
例題をもとに仕訳を見ていこう。
例1 伊藤製作所は、労務費¥2,000,000を組間接費として計上した。
(借方)組間接費 2,000,000
(貸方)労務費 2,000,000
例2 例1の組間接費をA組40%、B組60%でそれぞれ配賦し、製造原価として賦課した。
(借方)A組製造 800,000
B組製造 1,200,000
(貸方)組間接費 2,000,000
組別の製品が完成した際の仕訳
組別の製品が完成した場合は、〇〇製品勘定を使用し、処理する。
※〇〇には組の名前が入る。
例題をもとに仕訳を見ていこう。
例:糸崎工業株式会社は、下記の製品が完成した。よって、製造原価を適切な勘定科目に振り替える。
A組完成品原価:¥3,000,000
B組完成品原価:¥2,000,000
(借方)A組製品 3,000,000
B組製品 2,000,000
(貸方)A組製造 3,000,000
B組製造 2,000,000
以上、組別総合原価計算の説明・仕訳について取り上げました。
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