2級商業簿記 3.1.1 連結会計 企業の支配、連結会計の目的・流れ

みなさん、こんばんは。

本日は、親会社と子会社に関すること、連結会計の目的・流れについて、執筆していきます。

 

親会社・子会社とは

連結会計で重要となるのは、親会社と子会社についてである。

・親会社→子会社の財務・人事・経営などを支配している企業をいう。
・子会社→親会社に財務・人事・経営などを支配される企業をいう。

親会社と子会社の関係

子会社とされる要件
子会社に該当するパターンを下記に取り上げる。

原則 
親会社が保有する子会社の株式保有比率が50%超である。
また、親会社が100%出資している子会社は、完全子会社と呼ぶ。

例外 親会社が保有する子会社の株式保有比率が40%〜50%かつ下記の要件に該当する場合。

A 財務・事業などの意思決定機関(取締役会など)の構成員の半数超を親会社の人員で占めている。

B 親会社から子会社への融資額の割合が50%超である。
・・・などが挙げられる。

連結会計の目的・流れ

連結会計の目的は、下記が挙げられる。

A 親会社を中心とする企業グループ全体の経営成績を適切に示すため。
B 親会社が子会社を利用した利益操作を行うことを防止するため。
・・・などがあげられる。

連結会計の流れ

連結会計の流れは、下記のとおりである。

1 企業の支配を獲得する(子会社化する。)
2 個別会計の決算が完了する。
3 連結修正仕訳の実施
4 連結財務諸表の作成
※以後、決算のタイミングで2〜4の作業が行われる。

子会社化の際の仕訳

この項目では、ある企業を子会社化する際の仕訳について執筆していく。

例1 水木工業株式会社は、大沼株式会社の発行済株式を100%取得し、支配を獲得した。
株式取得代金¥3,500,000は小切手を振り出して支払った。

(借方)子会社株式 3,500,000

  (貸方)当座預金 3,500,000

子会社化→
企業の支配を目的としている。
売却益などが目的ではない。
よって、株式取得代金を子会社株式勘定を使用し、処理する。

 

例2 大分工業株式会社は、門司株式会社の発行済株式を70%取得し、支配を獲得した。
株式取得代金¥2,450,000は小切手を振り出して支払った。

(借方)子会社株式 2,450,000

  (貸方)当座預金 2,450,000
 
株式の保有比率に関係なく、取得時の仕訳の形は同じである。

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