2級工業簿記 2.7.2 標準原価計算 標準原価計算の実践

みなさん、こんばんは。

本日は、例題を使用した標準原価計算の実践について、執筆していきます。

 

標準原価計算の実践

例:大野工業株式会社は、製品Aを製造している。
なお、原価計算の手段として標準原価計算を採用している。
生産に関する資料は下記の通りである。

A 標準原価カード

B 生産データ

C 当月実際原価データ
・直接材料費/使用量  1kgあたり¥195/1,900kg
・直接労務費/作業時間  1時間あたり¥105/805時間
・製造間接費  ¥86,000

D 備考

イ 製造間接費は直接作業時間をもとに配賦している。

ロ 年間製造間接費予算は¥1,020,000

ハ 製造間接費の標準変動費率は、1時間あたり¥20である

ニ 固定費月間予算は¥64,000、基準操業度は800時間である。

ホ 材料は製造始点ですべて投入している。

よって、次の問いに答えよ。

 

1 シングル・プランとパーシャル・プランの仕掛品勘定の作成

2 原価差異の算出(有利差異・不利差異も答えること)

A 直接材料費差異
(全体差異・価格差異・材料数量差異)

B 直接労務費差異
(全体差異・賃率差異・作業時間差異)

C 製造間接費差異
(全体差異・予算差異・能率差異・操業度差異)

 

解答

1 シングル・プランとパーシャル・プランの仕掛品勘定

2 原価差異の算出(有利差異・不利差異も答えること)

A 直接材料費差異
全体差異:¥10,500(不利差異)
価格差異:¥9,500(有利差異)
数量差異:¥20,000(不利差異)

B 直接労務費差異
全体差異:¥125(不利差異)
賃率差異:¥4,025(不利差異)
作業時間差異:¥3,900(有利差異)

C 製造間接費差異 
全体差異:¥1,600(不利差異)
予算差異:¥5,900(不利差異)
能率差異:¥3,900(有利差異)
操業度差異:¥400(有利差異)

 

解説

1 生産データ(右の数字は加工進捗度考慮後の数字である。)

 

2 シングル・プランとパーシャル・プランの仕掛品勘定の構成
※ 黄色塗りつぶし部:標準原価
  青色塗りつぶし部:実際原価
  桃色塗りつぶし部:原価差異

シングル・プラン

パーシャル・プラン

 

3 原価差異の構成
それぞれのシュラッター図を下記に示す
※ 金額が−(マイナス)表示:不利差異

直接材料費差異

直接労務費差異

製造間接費差異

記事カテゴリー
2級工業簿記 
bokikouzaをフォローする
簿記講座.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました