3級商業簿記 6.1.1 特殊会計処理 伝票の記帳 

本日は、伝票の記帳について執筆していきます。

 

伝票とは

伝票

企業などで、取引の内容等を記入仕訳する、一定の模式を備えた書簡をいう。
現在は3伝票制を採用している企業が多い。

ほかにも、1伝票制・5伝票制があるが、ここでは割愛する。

 

3伝票制で使用する伝票

3伝票制では、入金伝票・出金伝票・振替伝票と、3つの伝票を採用する。

 

入金伝票

取引代金等を現金または、現金同等物で受け取ったときに記帳する伝票。

 

出金伝票

取引代金等を現金または、現金同等物で支払ったときに記帳する伝票。

 

振替伝票

入金・出金伝票に記帳する取引以外の取引を、仕訳形式で記帳する伝票。

 

伝票の記帳(一般)

例題とともに伝票の記帳例を見ていこう。 

例:3月20日 
井岡商店へ買掛金¥200,000のうち¥100,000は現金、残額は小切手で支払った。
・出金伝票番号:13 
・振替伝票番号:118

仕訳は・・・

(借方)買掛金 200,000

  (貸方)現金 100,000

      当座預金 100,000

 

これを伝票に記帳すると...

 

伝票の記入について

1 摘要には、取引内容等を記入する。

2 伝票記入後の余白には、書き込みができないように斜線を入れる。

3 入金伝票にて、貸方勘定が2つ以上ある場合、それぞれの勘定科目ごとに伝票を記入する。

4 出金伝票にて、借方勘定が2つ以上ある場合、それぞれの勘定科目ごとに伝票を記入する。

 

3・4の項目の例を示す。

3の取引パターン例

下記の仕訳をもとに伝票の記入例を示す 
※ 伝票の日付等は省略します。

(借方)現金 〇〇〇

  (貸方)受取手形 △△△

      売掛金  ◇◇◇

 

伝票の記入例

 

 

4の取引パターン例

下記の仕訳をもとに伝票の記入例を示す。
※ 伝票の日付等は省略します。

(借方)支払手形 ◇◇◇

    買掛金  △△△

  (貸方)現金 〇〇〇

 

伝票の記入例

 

 

伝票の記帳(商品売買)

商品売買取引に関しては、1つの売買取引に対して2つ以上の売上・仕入勘定が発生することが多い。
この場合、集計が煩雑となる。

そこで・・・

1 一旦代金を掛け取引として振替伝票に記帳する。

2 代金の受払額を別の伝票に振り分ける。

という手続きを行うことが多い。

 

例題とともに伝票の記帳例を見ていこう 

水戸産業株式会社は、商品¥500,000を売り上げ、代金のうち¥300,000は現金で受け取り、残額は約束手形にて受け取った。

仕訳は下記の通りとなる。

(借方)現金   300,000

    受取手形 200,000

   (貸方)売上 500,000

 

これを伝票に記帳すると...

 

 

しかし、先ほどの取引の場合、売上の取引は1つであるのに対し、売上が記載された伝票が2枚存在している
→集計等が煩雑となる。

そこで、一旦掛け取引とした場合は下記の通りとなる。

1 一旦掛け取引にし、振替伝票へ記載する。

仕訳

(借方)売掛金 500,000

   (貸方)売上 500,000

 

これを伝票にすると...

 

 

2 代金の受け渡しは、売掛金の決済を行ったように伝票へ記載する。

仕訳

(借方)現金   300,000

    受取手形 200,000

   (貸方)売掛金 500,000

 

これを伝票にすると...

以上、伝票の記帳について執筆いたしました。

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