今回は、商品有高帳(総平均法)について執筆していきます。
3級の範囲では、先入先出法・移動平均法について取り上げました。
記事は下記のとおりである。
総平均法とは
総平均法
商品の払出単価の算出方法のひとつである。
月内の商品仕入れ総額を月内の商品仕入れ数量で割って算出する方法をいう。
移動平均法と総平均法の違い
移動平均法
商品の払出単価を払出の都度算出する方法。
長所:払出単価をすぐに把握できる。
短所:払出単価の算出が煩雑となる。
総平均法
商品の払出単価を月末にまとめて算出する方法。
長所:払出単価の算出が容易である。
短所:払出単価をすぐに把握できない。
総平均法による商品有高帳の作成
総平均法による商品有高帳の見本を、下記の取引内容を元に見ていこう。
3/1 笠間商店より下記の商品を仕入れ、代金は掛けとした。
・ 商品A @¥200 5,000個
3/3 3/1に笠間商店より仕入れた下記の商品に品違いがあったため、返品した。
返品分の代金は掛け代金より差し引かれた。
・ 商品A @¥200 100個
3/9 新治商店へ下記の商品を売り上げ、代金は掛けとした。
・ 商品A @¥300 5,000個
3/10 鴨川商店より下記の商品を仕入れ、代金は小切手を振り出して支払った。
なお、引取運賃¥5,000は現金にて支払った。
・ 商品A @¥240 5,000個
3/15 3/9に新治商店へ売り渡した下記の商品に品違いがあったため、返品された。
返品分の代金は掛け代金より差し引くこととした。
・ 商品A @¥300 100個
3/18 勝浦商店へ下記の商品を売り渡し、代金は小切手にて受け取った。
なお、引渡運賃¥3,000は現金にて支払った。
・ 商品A @¥310 5,000個
上記の取引内容より商品有高帳を作成すると、下記のようになる。
払出単価算出前の商品有高帳(総平均法)

払出単価算出後の商品有高帳(総平均法)

以上、総平均法による商品有高帳の作成について取り上げました。
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