本日は、部門別原価計算表(直接配賦法)について、執筆していきます。
直接配賦法とは
直接配賦法
補助部門同士のやり取りを考慮せずに、補助部門費を製造部門に配賦する方法をいう。
部門別原価計算表(直接配賦法)の作成
直接配賦法による部門別原価計算表の作成手順
1 部門ごとにかかった費用を部門個別費として計上する。
(黄色部分)
2 部門共通費を配賦基準をもとに各部門に配賦する。
(水色部分)
3 各部門費の合計を算出する。
(緑色部分)
4 補助部門費を配賦基準をもとに製造部門に配賦する。
(赤色部分)
5 製造部門費を算出する。
(灰色部分)
部門別原価計算表の例
例題をもとに部門別原価計算の問題を見ていこう
例1 下記の資料を元に部門別配賦表を作成しよう。
例2 補助部門費配賦時の仕訳を行おう。
解答
例1 部門別原価計算表の作成例
例2 部門費配賦の仕訳例
(借方)切削部門 266,500
組立部門 183,500
(貸方)動力部門 280,000
修繕部門 170,000
解説
1 部門共通費の配賦額
建物減価償却費
(配賦基準:従業員数)
切削部門
¥500,000×(5人÷25人)
=¥100,000
組立部門
¥500,000×(15人÷25人)
=¥300,000
動力部門
¥500,000×(3人÷25人)
=¥60,000
修繕部門
¥500,000×(2人÷25人)
=¥40,000
機械減価償却費
(配賦基準:機械稼働時間)
切削部門
¥300,000×(200時間÷300時間)
=¥200,000
組立部門
¥300,000×(50時間÷300時間)
=¥50,000
動力部門
¥300,000×(40時間÷300時間)
=¥40,000
修繕部門
¥300,000×(10時間÷300時間)
=¥10,000
福利厚生費
(配賦基準:従業員数)
切削部門
¥250,000×(5人÷25人)
=¥50,000
組立部門
¥250,000×(15人÷25人)
=¥150,000
動力部門
¥250,000×(3人÷25人)
=¥30,000
修繕部門
¥250,000×(2人÷25人)
=¥20,000
2 部門費の配賦
部門費の配賦は、製造部門の資料のみ着目する。
配賦に関する資料
動力部門費
切削部門
¥280,000×(200時間÷250時間)
=¥224,000
組立部門
¥280,000×(50時間÷250時間)
=¥56,000
修繕部門費
切削部門
¥170,000×(5人÷20人)
=¥42,500
組立部門
¥170,000×(15人÷20人)
=¥127,500
以上、直接配賦法による部門別原価計算について取り上げました。
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