本日は、材料の購入について執筆していきます。
材料とは
材料
ある製品の元となる原料をいう
カレーライスを例に見てみると、下記のようになる。
材料購入時の仕訳
材料を購入した際は、材料勘定(資産の勘定)を使用し処理する。
例1 高木工業株式会社は素材¥200,000を購入し、代金は小切手を振り出して支払った。
(借方)材料 200,000
(貸方)当座預金 200,000
例2 高木工業株式会社は、板止め用ネジ¥50,000を購入し、代金は掛けとした。
(借方)材料 50,000
(貸方)買掛金 50,000
材料副費とは
材料副費
材料を購入した後から使用するまでに発生する付随費用をいう。
また、材料副費の発生する場所により、外部材料副費と内部材料副費に分けられる。
外部材料副費
企業の外で発生する付随費用をいう。
例:運送費・保険料・関税など
内部材料副費
企業の中で発生する付随費用をいう。
例:保管費用・検収費用・選別費用など
外部材料副費と内部材料副費の関係
材料副費の仕訳
材料副費の仕訳記帳は2種類ある。
A 原則
外部材料副費・内部材料副費ともに、材料勘定へ含めて処理する。
例題をもとに、仕訳をみていこう。
例 井上工業株式会社は材料500kgを¥300,000で購入し、輸送費¥10,000とともに小切手を振り出し支払った。
(借方)材料 310,000
(貸方)当座預金 310,000
B 例外
材料副費を予定配賦※している場合は、下記の処理を行う。
予定配賦
一定の基準を定め、予定の額を計上すること。
工業簿記では費用を早めに出す必要があるため、いろいろな場面で利用されている。
その他の費用の予定配賦については、都度執筆する。
① 材料を購入したとき
材料副費の予定配賦額は材料勘定に含めて処理する。
また、材料副費勘定を貸方に記載し、処理する。
② 実際に材料副費が発生したとき
材料副費勘定を借方に記載し、処理する。
③ 材料副費価格差異の計上
実際の材料副費と予定配賦した材料副費の差額を計上する。
実際の材料副費<予定配賦した材料副費の場合
材料副費価額差異を貸方に計上する。
実際の材料副費>予定配賦した材料副費の場合
材料副費価額差異を借方に計上する。
例題をもとに、仕訳をみていこう。
A 材料副費を予定配賦したとき
例1 井上工業株式会社は材料500kgを¥300,000で購入し、小切手を振り出し支払った。なお、材料副費として購入価額の5%を計上している。
(借方)材料 315,000
(貸方)当座預金 300,000
材料副費 15,000
材料副費¥15,000=
¥300,000×5%
B 材料副費を実際に支払った場合
例2 例1で購入した材料の送料¥10,000を小切手を振り出して支払った。
(借方)材料副費 10,000
(貸方)当座預金 10,000
C 材料副費価格差異の計上
例3 例1と例2の材料副費の差異を計上する。
(借方)材料副費 5,000
(貸方)材料副費価格差異 5,000
価格差異¥5,000=
予定配賦した材料副費¥15,000−実際の材料副費¥10,000
以上、材料の購入について取り上げました。
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